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更新時間:13:09 Mar 25 2009

宇宙産業、中国経済の新たな成長の核に

 最近、広東省深セン市で手に入る胡蝶蘭やシネラリアなどの花卉は、これまでのものとちょっと違い、昨年打ち上げられた「神舟7号」とともに宇宙を旅してきた種から栽培されたものだ。

 神舟7号の打ち上げ成功により、中国人は自分たちが開発した装備で宇宙遊泳することができるようになった。これは中国の技術と産業チェーンとが、現在の世界における科学技術の最先端にたどりつき、中国はハイテク市場で一定の地位を占める条件を備えただけでなく、今後はより広い市場でより多くの発言権を獲得していく見込みであることを示すものだ。

 ▽宇宙産業チェーンは多岐にわたる

 これまでに帰還式衛星や神舟シリーズ宇宙船などを利用した農作物の宇宙空間への搭載実験が、計20回・約300品種にわたって行われている。これらの宇宙を旅した作物は市場で高い値段を付けられる。「宇宙野菜」の価格は通常の野菜の約20%増しになり、「宇宙生花」は通常の生花より30?300%ほど高値で取り引きされ、いずれも利益は相当な額に上るという。

 早くも1987年に、中国では初の「宇宙種」実験が行われ、9粒の種が帰還式衛星で打ち上げられた。当時中国では「菜籃子プロジェクト」(市民に野菜など副食品を安定供給させるプロジェクト)や「米袋子プロジェクト」(穀物の増 産を実現し、市場管理を強化するプロジェクト)などが進められており、中国科学院(科学アカデミー)の蒋興邨研究員が宇宙技術を利用した育種実験の構想を打ち出した。そして宇宙を旅してきた種を地面に植えたところ、水稲は粒数が多くなり、ピーマンは大きな実がつき、人々をあっと言わせた。これ以降、国は「宇宙種」の研究を重視するようになり、現在では直径1メートルの大きなカボチャ、人間の背の高さほどあるヒョウタン、1本枝でなく8本枝で実を結ぶゴマなどが普通に生産されるようになった。また苗が大きく成長して高い稲穂となりながら倒れにくい水稲、見た目は従来品と変わらないがビタミンCやカロチン、リコピンなどの栄養素がより豊富なトマトやトウガラシなどもあり、栽培量が大幅に増えている。

 中国農業科学院作物科学研究所航天育種研究センターの劉録祥主任は「植物の種子を衛星で宇宙に運び、宇宙環境で突然変異を起こさせ、帰還後に地面に植え、数年にわたって栽培と選別を繰り返せば、優良な新品種を生み出すことが可能だ。これは植物育種の新たな可能性だ」と話す。

 宇宙産業チェーンは、宇宙船に搭載された農作物の種子1粒から、宇宙船打ち上げセンターの帯電防止レンガタイル、有人宇宙飛行船の機体に利用される新材料、宇宙飛行士が着用する製作費1億6千万元の宇宙服まで、範囲が非常に広い。宇宙での1回の船外活動に関連する産業は、日常生活のあらゆる分野に及んでいる。宇宙での科学技術的成果が民間に転用されれば、その産業的価値ははかりしれないと考えられる。

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